2015年6月、午前10時頃。
当時3歳の娘が39℃の高熱を出し、ぐったりしていました。以前、かかりつけの病院から処方されていた座薬を使用しました。
座薬を入れてから約5分後、娘の体が突然ブルブルと震え出し、白目をむき、口を強く噛んだ状態になり、唇が紫色に変色し、鼻血が出てきました。名前を呼んでも反応がなく、意識もありませんでした。私たちは何が起きたのかわからず、パニックになりました。
実家で両親と同居していたため、両親も初めてのことでパニックに陥りました。その場にいた全員が、娘が死んだのではないかと思いました。 妻と私の母は娘の名前を連呼しましたが、応答はなく、私はすぐに救急車を呼びました。
その声は震えており、何を言っていいかわからず、ただ「早く来てくれ」と何度も繰り返すことしかできませんでした。症状が始まってから2、3分で娘は意識を取り戻しました。 娘は自分に何が起きたのか全く分からず、妻が泣いていたため、「どうしたのかな?」と不思議そうにしていました。電話をしてから5分後、レスキュー隊が先に到着し、その後すぐに救急車が家に着きました。その5分間は1時間以上にも感じられました。救急車には娘と妻が乗り、大きな病院に搬送されることになり、私は母子手帳や保険証を持って病院に向かいました。救急車の中では、娘の身長や体重、かかりつけの病院、飲んでいる薬などを聞かれたと後から聞きました。病院に着いて検査や点滴を受けた後、娘は何事もなかったかのように元気な笑顔で私のもとに来てくれました。
その時の感情は言葉では表せませんでした。
その後、病院の先生に呼ばれて検査の結果を知らされました。
「熱性けいれんです」と言われ、その時初めて熱性けいれんという病気があることを知りました。
しかし、その時先生から言われたのは「今後は熱性けいれんで救急車を呼ばないでください」という言葉でした。あの状況で救急車を呼ぶなと言われても、初めて体験する私にはその言葉に腹が立ってしまいました。その後先生の説明やインターネットで熱性けいれんのことを調べて、いろいろなことを知りました。
熱性けいれんについて学んだこと
- 熱性けいれんは、5歳までの子どもの約8%が経験するとされています。
- 熱性けいれんを起こした子どもの約30%が再発します。
- 熱性けいれんを起こした子どもの2.0~7.5%が将来的にてんかんを発症する可能性がありますが、90%以上はてんかんを発症しません。
- 熱性けいれんは遺伝的な傾向があるとも言われており、両親や兄弟姉妹が熱性けいれんを経験したことがある場合、子どもも熱性けいれんを起こしやすくなります。
- 再発のリスクを高める要因には、以下のものがあります
★両親いずれかの熱性けいれんの家族歴
★1歳未満での発症
★発熱から発作までの時間が短い(概ね1時間以内)
その後の生活
それから娘が6歳になるまでは、熱性けいれんが再発するのではないか、息子にも起こるのではないかという不安から、夜も眠れない日が続きました。
幸いにも、娘も息子もその後熱性けいれんを起こすことはありませんでした。あれから10年が経ちますが、あの時のことは今でも鮮明に覚えています。
まとめ
熱性けいれんは多くの子どもが経験する可能性のある症状ですが、初めて目の当たりにすると非常に驚き、恐怖を感じるものです。
親や子育てをする方が正しい知識を持ち、冷静に対応することが大切です。この記事が、同じような状況に直面した方々の参考になれば幸いです。
これから子育てをしていく方や、同じような状況に直面した方々の参考になれば幸いです。
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